「ヘルスケア界に革命を起こす」企業の事業開発・マーケティング支援
AZCARE marketing/creative partnerトレーナー・セラピスト向けに教育、実務ツール、コミュニティなどのWEBサービスを提供しているAZCARE社と、同社の創業当初からパートナーシップを結び、二人三脚で事業開発・マーケティングに取り組んでいます。
「ヘルスケアの全領域を網羅したオンラインスクールを、1年後にリリースしたい。」
AZCARE株式会社 創業者の近藤さんからこのようなご相談をいただいたのは、スタンスが受託クリエイティブ事業を本格的に始めたばかりの頃でした。
「医療だけでなく、トレーナーによる『運動指導』『運動療法』で患者の健康問題に対処する時代がもう来ている。」
「トレーニングや筋肉などの自身の専門領域だけでなく、内科学や視覚・神経、リハビリ、徒手療法、栄養などあらゆる領域の知識をもったうえで、それを共通言語に多領域の専門家と連携できるトレーナーが活躍する世界を創りたい。」
近藤さんがはじめに私たちに語ったサービスの理念はこのようなものでした。
当時、すでにトレーナーとしてだけでなく、教育者としても活躍されていた近藤さんの「ビジョンを語る力」に、社員一同が圧倒されたことを覚えています。
具体的な要件としては、以下のようなものでした。
・1年後に20科目、200時間を超える動画コンテンツと、それを視聴できる学習システムを公開したい
・内容だけでなく、デザインでも最高の品質を実現する。2,000本以上の動画と、そこで使用される講義スライド2万枚以上の制作・ディレクションを任せたい
・「つくる」だけでなく「売れるようにする」ためのプロモーション、コミュニケーションも包括的に任せたい
この内容をお伺いしたときは、正直なところ目が回りました。
(当時、スタンスは制作スタッフ5名の小さなチームで、この規模の依頼を受けることは「その後1年間をほぼこのプロジェクトに費やす」という決断に等しいものでした。)
この規模の案件の経験はありませんでしたが、「それでもお任せしたい」という言葉と、サービスの理念への強い共感(と持ち前の無邪気さ)から、AZCARE社との最初のプロジェクト「AZCARE ACADEMY」がスタートしました。
プロダクトをつくる、ということ
それまでのスタンスは、ブランドサイト、広告動画、パンフレットなど、製品・サービスの「魅力を伝える」クリエイティブ(主にマーケティング・ミックスの「Promotion」領域)の制作を担当することがほとんどでした。
クリエイティブの可能性を信じつつも「すでにあるプロダクトを売れるようにする」部分だけに関わることへの限界を強く感じていた時期でもありました。
AZCARE社とのプロジェクトでは「プロダクトをゼロから構想する」フェーズから案件に参画し、ニーズの理解、ターゲット顧客の明確化、価格設定、デザイン・実装まで、「Promotion」以外の領域も含めた事業開発・マーケティング全体への関わりの機会をいただいています。
そのなかで得られた実感は「顧客が求めるプロダクトをつくることは、マーケティング領域の中でも最も本質的で、インパクトが大きいものである」というものです。
(当たり前すぎて恐縮ですが、重要性を頭で理解していることと、実際にこのプロセスを実行することには天と地ほどの隔たりがあると私たちには感じられました。)
この経験は、その後のプロモーション案件への関わり方にも繋がっています。
顧客視点を突き詰めると、プロダクトの課題に行き当たることは往々にしてあります。当社に期待いただいている範囲を理解しながらも「プロダクト自体を見直すことが成功に繋がると思えば積極的にご提案する」というのが、現在の私たちのプロモーション案件への向き合い方です。
「理念」を強烈に伝えるコミュニケーション
AZCARE ACADEMYは、受講料金110万円(税込)のWEBサービスです。
ユーザーは、一生ものの自己投資として、清水の舞台から飛び降りる心境で入学をお申し込みいただいた方ばかりだと思います。
「個人が110万円のWEBコンテンツを自費で買う」という並大抵ではないハードルを超えるためには、定石通りにWEB広告や公式SNSなどで認知を獲得し、学習コンテンツの量や質といったベネフィットを伝えるだけでは足りません。
その後の「検討」を強く後押しするようなコミュニケーションが求められていました。
私たちが出した結論は、
(1)サービスを通じてAZCAREが実現したい世界(理念)をオンラインで強烈に伝えること
(2)その理念に共感する見込み顧客と「オフライン」の接点をもち、近藤さんの口からさらに強くサービスの理念を伝えること
の二つでした。
具体的には、
(1)近藤さんおよびアカデミー講師10名が出演する「設立ドキュメンタリー映像」の制作
(2)ドキュメンタリー映像公開後の3ヶ月間で、全国10都市・14回にわたる「現地説明会」を開催し、オフラインの顧客接点を通じてより濃い「理念」を伝える
という施策を実行しました。
その結果、ドキュメンタリー映像は数万人規模とされるトレーナー市場において再生回数1万回を超え、1,000件を超えるエンゲージメントを獲得し、アカデミーの理念への大きな共感を呼びました。
また、サービス開始前の事前受付の時点で予想を大きく超える入学申込をいただき、その約80%が現地説明会の参加者、という成果をあげました。
その後のマーケティング施策
AZCARE ACADEMYは2020年1月にサービスを公開し、現在もマーケティングやプロダクト改善に共同して取り組み続けています。
顧客の情報ニーズに対応する、ブランドサイトの2度のフルリニューアル
多数のWEB広告クリエイティブの試作と、ターゲットに最適化したランディングページの構築・改善
公式SNSアカウントによるコンテンツマーケティング
あらゆる施策のPDCAを企画、クリエイティブ・ディレクション、デザイン制作、数値分析の面から支援し、サービス成長の可能性を探り続けています。
関連サービスの展開
AZCARE社は、AZCARE ACADEMYのリリース後も「健康・運動に関わる全ての専門家が、社会にとってこれまで以上に重要な役割を担い、活躍する世界を創造する」という理念の実現に向け、新たなサービスを開発し続けています。
以下のプロジェクトはすべて、初期構想の段階から開発、プロモーション支援まで一貫して担当させていただいています。
トレーナー・セラピストのためのプログラム作成・顧客管理ツール「AZCARE TRACKS」
ヘルスケアの専門家のための多業種連携プラットフォーム「AZCARE CROWDS」
知識を実践へと繋げるオンラインサロン「PLAZ+」
ピラティスの技術と分野横断的な知識を統合し、ハイレベルな指導者の育成を行う養成講座「Pilates Synthesis」
ヨガを身体機能評価と改善に応用する、インストラクター養成講座「Yoga Elixir」
ミッションの達成にパートナーとして携わる
「健康・運動に関わる全ての専門家が、社会にとってこれまで以上に重要な役割を担い、活躍する世界を創造する」
AZCARE社のミッションはまだ道半ばです。これからもその情熱に応えられるパートナーとして、ともに成長の可能性を探り続けていきたいと思います。
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credit
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- Project Manager / Marketer / Creative Director
- 松尾祥汰
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- Art Director / Designer
- 智原北斗
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- Engineer
- 原田知弥
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- Designer
- 砂川陽子 / 森沢紗帆
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- Marketer
- 佐竹佳穂
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