愛され
小学生の頃、KinKi Kidsが大好きだった僕は、いつもカラオケで「愛されるよりも、愛したいマジで〜」と歌っていました。当時は歌詞の意味もよく分からなかったのですが、今じっくり見てみると「この人は『愛されるよりも愛したい』と何度も言っているが、本当は『愛されるために愛したい』のでは?」と思えてきました。
2025年4月、スタンスとして初めての単独主催イベント「デザイン会社・クリエイターの『愛され』広報とは?」を開催しました。開催に向けてnote記事を公開したのですが、ここではその加筆という形で、今考えていることを残しておこうと思います。
イベント名に「愛され」という言葉を使ったこともあり「愛されるってなんだろう」「愛されるのってどんな人だろう」ということを、たくさん考えた期間でした。
そもそもこのイベントの開催に至ったのは、スタンスの「自社広報」に課題を感じていたためです。「案件受注・売上」や「メンバー採用」といったリアルな課題がそこにはあって。「愛され」という情緒的なワードとは一見直接結びつかないようにも感じます。でも、イベントを通して、僕らスタンスにとってはとても大切な言葉になりました。
ともすると、世の中は「認知されること」に注目しがちですよね。バズるTipsとか、フォロワーの増やし方とか、あえて極端な意見を言ってみるとか、人の注目を集める、伝え方のハック的なものはたくさんあります。僕もフォロワー数とか気になりますし。ただ、「多くの人に知られたところで、自分は何者なんだ?」という、とても厳しい問いがいつも在るわけで。「認知されること」は仕組みをハックすることで達成できても、「愛されること」、つまり人の心にどう響くかはハックできないわけです。
それでも、今年になってイベントやPodcastを始めたのは「stansは完璧じゃないけどいいヤツの集まりだよな」の自負ができたからであって、「僕らのことを知ってくれる人が増えれば、可能性がもっと広がるのでは」と期待が持てるようになってきたからです。真面目で、本気で、完璧じゃなくて、他者への愛があって。スタンスにいるのは愛されの種を持っているメンバーばかりだと自信を持って言えます。
一方で、僕らはデザイン会社なので、人のキャラクターだけでなく「何を作っているか」も大切です。素敵な人格と、素敵な価値提供。これではじめて、「愛され」に繋がるのかなと思っています。「好かれ」じゃなくて「愛され」ですからね。誰かに存在を受け入れられて、信頼されて、大切に思われること。重たい言葉です。
この言葉を意識するようになって、今までよりもずっと、「だれかの良さ」に気づいたり、それを言葉や行動で伝える機会が増えたように感じます。それでふと気づきました。今回のイベントに登壇してくださったウェブスタッフのトム・イシカワさん、モンブランのやすたさんのお二人は、いつ何時でもXのポストにいいねをくれます。業界屈指の愛されキャラのお二人ですが、「私のことを、見て知って」というスタンスではなく、実はだれよりも人のことを知ろうとして、その良さを見つけて、伝えている人なんだろうなと、はっとしました。かなわん。
愛されたいと強く願う人ほどそれを叶えることが難しくて、周囲に多くの愛を与えている人こそが「愛され人(びと)」なのかもしれません。自分もそう在りたいと思える、いい機会でした。
愛されるために愛したい、マジで〜